「百花(ひゃっか)」に思う

暮らしの中で

 

川村元気氏が書いた小説「百花」

認知症を患い記憶を失っていく母親と その母を介護する中で

封印していた記憶と向かい合う息子の物語だ

幼い頃から母子二人暮らし 母親はシングルマザーとして息子を懸命に育ててきたが

息子が中学2年となったある朝 何の予兆もなく 突然と姿を消してしまう

そして1年後にまた息子の元に何もなかったかのように戻ってくるのだが

この空白の1年の真実を知らされず お互いに埋められないままの母子関係は

いつしかすれ違うようになっていく

やがて 息子は結婚し子供が産まれようとする頃に 今度は母親が認知症を患う

そんな中 介護の母が記憶を失っていく一方で 息子には偶然見つけた母の日記から

母との思い出がよみがえり 真実とともに その封印していた思い出に向かい合うことに

なっていくというもの

介護という現実は 人によって人生のステージの時期がずれるのだが

介護の他にやらなければならないことを持っていない と言う人はあまりいない

だからこそ 大抵の人は 親に十分なことができなかったのではないかという

慢性的な後ろめたさを抱えつつ その事態に直面することになるようだ

小説「百花」は 母親:原田美枝子 息子:菅田将暉のダブル主演により

来月9日から映画としても公開される予定となっている

人間は体ではなく記憶でできていること そして世の中は 親子関係も

介護の現実も十人十色だし 何が正解で何が不正解でもないと思うが

こうした小説や映画に触れることで 自身とも重ね合わせ 老いについて考え

備えておきたいと思う

では、

エンジョイ! これから先・・・

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