“私は大事なことは絶対忘れたことがないんだからね” などと いつも自慢の妻
だが とうとうやってしまったようだ
その日は なかなか仕事との折り合いがつかずに 2ヶ月も前から
予約を先延ばしにしていた歯科医院へ行く日だと なぜだか思い込んでいたらしい
しかし 実際の予約は1週間先の同じ曜日
勘違いのその日は たまたま本店からやってくる監査員が 業務を厳しくチェックしに
やってくる日でもあり どうやらそのことが頭から離れず 混同してしまったようだ
歯科医院の予約も監査も ちょうど重なったと思い込んでしまっていたのだから
最初からボタンは掛け違っていたのだ
監査はいつも定時通りに終わるし 帰りは支店長が監査員を駅まで送ってくれる段取りだし
仕事が終わりさえすれば 歯科医院には必ず行けると決めていた
だが そんな日に限って 仕事というのは長引くことになってしまうもの
夕方 予約の時間が迫り おいおいまたキャンセルかよと思わせたが
そこはお見事 気づかれぬようにと監査員の帰りをうま~く急がせ 仕事を切り上げさせた
だが 今度は 駅まで送る予定だった支店長に急用が・・・
そのため 急遽 駅まで 自分が監査員を送るハメに
予約時間が刻々と迫る中 駅までの道を遠回りしつつ その足で歯科医院へと向かった
時間はもうギリギリ もう間に合わないかも と 思いきや エ〜イとばかりに
今度は近道を駆使しつつ車をスッ飛ばし 予約のわずか2分前だが
ギリギリセーフで歯科医院に滑り込んだらしい
道中 時間に遅れるかもしれないなどと冷や汗をかきつつ向かったのだが
受付ではそれを悟られぬようにと 息を整え 平静を装い揚々として予約券を差し出した
すると なんと「Kさん 予約は来週ですよ」と受付嬢
”そんなはずは・・・”と妻 ”え~っ こんなに急いで間に合わせたのに
いったいどういうこと” とガックリ
「今日やってあげられれば良いのですが 今日はあいにく混んでいて・・すみませんね」
受付嬢が親切に言ってはくれたものの
ショックは隠せなかった だが そこは大人の対応をと すぐさま気持ちを切り替えて
「いいえ 大丈夫ですよ」などと言葉では余裕を放ちつつ
何事もなかったかのように退出したのだそうだ
帰りがけ 診察券を裏返したらやっぱり予約は 来週のその日
その時の“やってしまった感” は半端ないものだったらしい
一日中監査のプレッシャーとそれにまつわる心の葛藤があっただけに
その日の落ち込みは相当なものだったようだが その翌日はさすがだ
1週間ずれていたけど 2ヶ月以上前の予約をずっと忘れていなかったんだから
私ってやっぱりすごいよね っと開き直り
妻にとって日付をまちがえることと忘れることは全く違うものらしい
何がすごいのかわからないままだが さすがポジティブで能天気
誰もあんたには勝てないわ・・・(ちゃん!ちゃん!)
では、
エンジョイ! 勝手な思いこみも何のその
#歯医者#予約#業務監査#思い込み注意
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