ここ山里には 「道普請(みちぶしん)」というなつかしい言葉が いまだに残っている
皆がよく利用する山道や農道を その地区の住人が総出で
整備したり修繕したりするというものだ
通常 市道や県道 国道などの不具合などは 住人がそれぞれの行政に申し出て
その緊急性やいたみ具合に応じて 順番に直してもらう
だが その行政では気づきにくいが 住人にとっては毎日のように利用しているために
整備が欠かせない場所がある
その場所を 住人が皆で労力を出し 行政が資材を無償で提供することでその作業は行われる
その昔はなぜか お役所の方が住人より力が強くてなぜか偉いものとされていたために
道を直してもらうにも それはそれは大変だったらしい
だが いつからかその力関係は一変している
おらが町のことは自分たちがみんなで労力や知恵を出し合ってやるのが当然だったものが
今では困ったことがあればなんでも しかも個人が行政に電話をして
専門家を派遣してもらい対応してもらうのが当たり前になってきている
昔ながらの「道普請」「結(ゆい)」などのつながりは 時として人を窮屈にさせる
その窮屈さがいやで この山里でも いつからか個人がバラバラになり
そのつながりが希薄化してきているのも感じている
窮屈とも思われるこのつながりは 一方で地域の者同士の安心を
生み出していたようにも思うが・・・
若者が都会へ都会へと山里を離れて行く 残された者たちはどんどんと高齢化していく
何かここで手を打たなければ 事態はますます深刻化し 農地は荒廃し
恵まれた自然や環境はいつの間にか劣化していく気がしてならない
何かいい知恵はないかと 日々考えている
では、
エンジョイ! 道普請