最近ハマっている作家 垣谷美雨さんの作品で
「姑の遺品整理は、迷惑です」というのがある
タイトルだけを見れば一瞬 こんな本を読んでいるところを
老親に見られたらどうするんだなどと思ってしまうが それがそれが奥深い
古い団地でエレベータなしの4階に住む姑が脳梗塞で突然死 収納はたっぷり
モノを捨てないタイプの姑だったため 遺品の多さは尋常じゃない
一人暮らしとは思えない 布団の数に 食器の量 衣類 小物 食品
新聞紙 粗大ゴミが 部屋や押し入れにいっぱい残されている
![](https://enjoyhiroyumilife.com/wp-content/uploads/2022/05/nathan-dumlao-m0ucB-06v7k-unsplash-2-533x800.jpg)
その遺品を分別し 資源回収に出すものはちゃんと分けてルールを守らねばならない
なぜ一人暮らしにこんなに物が必要だったのか
どうして死ぬ前に もうちょっと整理しようと思わなかったのか
遺品整理に ただでさえうんざりしているところに
さらに不穏な出来事が 次々に巻き起こる
この小説の主人公は一人息子の50代の嫁で 実に身につまされる設定なのだが
これが実に楽しく笑わせてくれる
とにかく「あるある」のオンパレードだ
遺品整理から姑の生前の生活が次第にわかってくるのもいい
もう言葉をかわすことのできない相手と 遺品を通して会話しているかのようだ
小説の展開の中で 遺品整理をしていると 次々に助っ人が現れる
隣近所の人が語る生前の姑の話から その人柄が共感を呼ぶというもの
亡くなって初めて知る姑の姿だった
![](https://enjoyhiroyumilife.com/wp-content/uploads/2022/05/cosmos-g05023ff7d_640.jpg)
そのひとつひとつが身に沁み 遺された物が 人を語る
遺品を片付けるということは その人の姿を心に刻み付ける儀式であり
最後のコミュニケーションなのかもしれないという
遺す人 遺される人の両方が必読の1冊だと思えた
自分はもちろん ただいま断捨離中断中の妻 できれば老親にも何気なく読ませたい気がする
それでもやっぱり 「もう少し整理しておいてもいいんじゃない」などと
子どもたちに言われないように 物の整理は普段から気をつけていたいものだ
では、
エンジョイ! 普段からの断捨離
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