親ばかちゃんりんとは 盲目的に子供をかわいがる親の様子を揶揄した言葉だが
ならば ジジばか・ババばかちゃんりんというのもありかなと思い この本を思い出した
「いつやるか?今でしょ!」は 大手予備校講師でタレントの林修さんの名言で
流行語大賞ともなった言葉と著書だ 受験や仕事にもえる人生のアドバイスが詰まった本で
やるべきことはわかっているのになかなかスタートできない人たちの背中を押してくれる一冊だ
教育というのは 「教え育てる」ことと言われるが 実は「教え育つ」ことなのだそうだ
子どもは両親だけでは決して育たない おじいちゃん おばあちゃん 友達 先生 近所の人
サークルの仲間 いろんな人が作る大きなバスケットの中で育つものだ
親とて そのバスケットの1要素でしかないというのが 林修さんの持論だ
林さんは おじいちゃん おばあちゃんに猫っかわいがりされて育ち
両親といるより祖父母の家で過ごす時間が多かったそうだが
そのおじいちゃんが最初に買い与えてくれたのが紙芝居の「みにくいアヒルの子」だったそうだ
最初はおじいちゃんが読んでくれるのを聞いていたのだが そのうち自分自身が読むようになった
林さんの祖父母というのは なかなかの聞き上手で 子供がたどたどしく話すのを
ニコニコしながら毎日毎日ずっと聞いてくれたのだそうだ
同じ物語を繰り返しているのだからそのうちに暗記し スラスラ語れるようになる
すると親ばかならぬ爺(ジジ)ばか・婆(ババ)ばかの祖父母は「すごい! うちの孫は天才だ」
と喜び、褒めてくれる そして「三匹のこぶた」など次々と紙芝居本を買ってきてくれる
それも諳(そら)んじてしまうと 祖父母は今度は聞き役だけでなく質問もしてくれる
するとそれに応じるかのように考え 答える そうしたらまた「すごいね」と褒められる
この繰り返しによる祖父母の家での幼い出来事が 今の原動力となっているのだそうだ
子どもの勉強は親世代でも次第に難しくなり ましてやジジ・ババ世代では想像をはるかに超える
だが 子供が問題を解けないときには 「わからない時間」をどれだけ共有できるかが大切であり
例え難しい問題でも 一緒になって考え その問題を書き写すだけでもいいのだそうだ
とにかく親子で一緒にやればいいのだそうだが とかく現代の親たちは忙しい
ならば ここがジジとババの出番だ
爺(ジジ)ばか・婆(ババ)ばかちゃんりんでもいいではないか
一緒になって考え そして悩んでやろうではないか 孫たちの勉強が少々難しくなり
対抗心を燃やしてしまうような “変なジイジ??” はさておき 忙しい若者の代わりが務まるなら
こんなにうれしいことはない
林修さんは テレビアニメの「ちびまる子ちゃん」の家庭を非常に気に入っているそうだ
まる子ちゃんは お母さんには厳しく叱られ お姉ちゃんとは結構厳しいライバル関係だけど
友蔵じいちゃんとはクダラナイことばかり言い合っている
この冗談が言い合える人間関係というのが けっこう大切で 家庭や生活環境の中に
緊張と弛緩が程よいバランスで存在することになり
それが人格形成にも貢献していくからなのだそうだ
では、
エンジョイ! ジジ・ババ ばか ちゃんりん
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