昔から寒さが厳しい長野県は 冬になると田畑から青ものはひとつもとれなくなるため
晩秋になると大量に保存用の漬物作りに励んだものだ
菜類の漬物のことを「お葉漬け」といい 「野沢菜」などがその代表格だ
その昔は 我が家ももちろんだが 近所でも大抵の家が大きな木の樽に
それぞれが秘伝の調味料やら塩の量などを調節して作り 公民館の行事やら
近所のお茶飲みの際にはお互いに自分の家で漬けた野沢菜漬けを持ち寄ったり
出しあったりしてコミュニケーションをとっていた
幼い頃から 母親や祖母たちがせっせと漬けていた風景を見てはいたが
実際に自分でやるのは初めてだ
当時の子どもたちも 子どもながらに 硬い・柔らかい・酸っぱい・塩っぱい
などといっぱしの評論家を気取ったり 漬物に対する味覚というものも持っていたような気もする
現役を退いてからというもの もっと主夫らしい主夫になって
周囲を密かに驚かせたいなどと考えていた
昨年になってそれがやっぱりやるなら「漬物」だろうということに行き着いた
そこで 11月には野沢菜を 12月にはたくあん漬けに挑戦した
これもまた師匠はやっぱりYouTubeだが 我ながらよくできたのではないかと自負している
作ったからには 人にも褒めてもらいたいと思うのだが
あいにく年寄り以外には 妻も子どもも孫も あまり漬物を好まないときているから
本当にがっかりだ
漬物作りはおそらく奥が深い 自分の漬物など まだまだ序の口なのだろうが
一人でやり遂げたと言う充実感は半端ない
自分で自分を褒め 来年はもっと違うことにも挑戦してみようなどと
密かに考えている自分がいる
では、
エンジョイ! 漬物作り
コメント