この歳になってみると少々がっかりだが 少し前のこと 昨日のこと 今朝のこと
たった今のことでも エエって思うほど忘れてしまっていることがある
普段からの生活態度がそうさせてしまっているのか これがまさしく加齢というもの
なのかは定かではない 退職後の今 日中は老親の面倒を見ながらの生活だが
自分以上に老親がその度合いを増していく状況は注意していかねばならない
電気の付けっ放し 洗濯物の出し忘れ 水道の出しっ放し
そこかしこへの農具の置き忘れなどはしょっちゅうだ
今年の春先には なくしてしまったと言って 秋に それはそれはがっかりしていたご自慢の
剪定バサミを近所の人に雪の下から見つけてもらった
最近では 以前より身体が思うように動かなくなったせいなのか
それとも置き忘れをなくしたいためなのかどうかわからないが リモコン・鏡・クシ・メガネ・
ルーペ・お茶・コップ・茶碗・時計・財布・本・薬などなど 日常使うものは常に自分の手の
届くところに置いておこうとする傾向が次第にエスカレートしてきているように思う
それでも気丈で父親は今年で94歳 入院中の母親も92歳になる
気力を持って元気でいてくれるだけでもありがたいといつも思っている
高齢化社会が進んでいく中で 認知症についての話題が時々新聞にも掲載されている
老老介護の問題や 認知症が次第に進み最後には親しい友人たちや介護している家族の名前
すらも忘れてしまう状況もあると言う 「私は誰なの?」と泣きじゃくる人の心を落ち着かせ
笑顔を取り戻させたのは医師ではなく幼なじみだったとの新聞記事が先日掲載されていた
「あなたが覚えていなくても 私たちが覚えているから大丈夫よ」と声をかけていた幼なじみたちの
おかげで その認知症患者は冷静さを取り戻したと言う
こうした声がけが認知症患者が一番安心する接し方だと言う
これから自分にもそうした事態が必ずやってくる
「親父が覚えていなくても 俺が覚えているから大丈夫だ」
「お袋が覚えていなくても 俺たち家族が覚えているから心配すんな」と
その際には忘れずに言ってやりたいと思う
そして 父親 母親から「ほうかい そうだな それならいいや 大丈夫だな」と笑って
言葉を返してもらえたら それだけでうれしいではないか
この歳になってくると 決して他人事ではない
まさに 自分にとっても行く道で 介護する立場 いずれは介護される立場に必ずなるはずである
そんな時まで忘れないで 覚えておきたいところだ
では、
エンジョイ! 行く道
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