森の落とし文

暮らしの中で

「新緑」とは

春から初夏にかけてみられる瑞々しい若葉の緑色のことを指す

冬に葉を落とした落葉樹が 春に新芽をつけて

夏に向けて 徐々に葉をつけて成長していく

「初夏」の時期を表す季語でもあるようだ

気候もよく 頬にあたる風も心地いい 鳥たちのさえずり

澄みきった青空には 飛行機雲がずうっと尾を引いている

桜の季節はすでに終わっているが

ハナミズキやツツジ チューリップが それに続き

今は 藤やクレマチスの花が あでやかな色を見せながら 芳香を放ち

こんな無粋な自分にも感動を与えてくれている

そんな毎日の散歩の途中で 2センチほどだが 若葉が筒状に丸まった

まるで手紙の巻物でもあるかのようなかたまりを いくつも道々で見かける

以前に 森林セラピーの体験時に教えていただいた

「森の落とし文」というのがこれだ

この若葉の中には

「オトシブミ」という名前の昆虫の卵が一粒だけ産み付けられていて

生まれた幼虫は揺籃(ゆりかご)の中で若葉を食べて成長し

揺籃の中でさなぎになり そして成虫になると 

揺籃に穴を開けて 出てくるのだそうだ

そこから「オトシブミ」と名付けられたのだそうだが 

何とも風流なネーミングだこと

今年もまた 春から初夏へ 初夏から夏本番へと季節は移り変わっていく

若葉や花の数々を眺めつつ 

季節を楽しみながら歳を重ねていきたい

では、

エンジョイ 春から初夏へ

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