エピソード3
ミツバチの蜂蜜は地域固有の味わいであり その土地の里山・田園の植物相の
個性であると言われている この山里にはさまざまな野花が咲き誇っていて
サクラ・ニセアカシア・キハダ・ハゼ・シロツメクサ・ヤブガラシ・フクジュソウ・
トチ・アレチウリなどなど数え上げればきりがない ミツバチと出会うことがなければ
普段やっかいものの小さな雑草たちにも ちゃんと小さな可憐な花が咲くことを
知ることもなかっただろう またそれを愛おしいなどと思うこともなかったはずだ
ミツバチ達の楽園とも言うべき環境がそろっているこの山里は
田舎に暮らす私の数少ない自慢の一つだ
日本ミツバチの一つの群れは 一匹の女王蜂を中心に2~3万匹の
働き蜂たちが暮らす女系社会で その一匹の女王蜂が出すフェロモンで
2~3万匹の働き蜂たちを支配すると言うのだからすごい
それぞれのミツバチたちの群れには ひときわ大きい女王蜂が一匹
少し太くて目が大きいオス蜂たちが数百匹から数千匹
それ以外のほとんどがメスの働き蜂たちだと言うからこれまた驚きだ
オス蜂達は大木の樹上高く飛び上がり群れ集まり
そこに女王蜂がやってきて交尾すると役目を終え そのまま空で即死してしまうのだそうだ
メスの働き蜂たちの寿命は約1ヶ月 仕事は加齢によって役割が変わっていくために
“日齢分業” と呼ばれている 羽化してすぐは巣の掃除、数日すると育児を行ない
1週間ほどで巣作りや門番をする
羽化してから3週間ほどでようやく外勤活動に移り 蜜や花粉の収集に当たる
働き蜂たちが外勤に従事する期間は10日ほどでその一生も儚い
働き蜂の行動範囲は巣箱から蜜源までの3~4kmだと言うから
その行動範囲にも驚かされるが 体重は僅か約0.6gで
巣を出発するときには 往復分のエネルギー源の蜂蜜をもらい
それを蜜胃に入れて飛び立ち 小さいからだで 一度に0.3gもの花蜜を蜜胃に
蓄えて戻ってくるという
距離にもよるが1日に20~30回は繰り返すというすごい働きぶりである
しかもミツバチ一匹が一生に集める蜜の量はおよそ大さじ1杯というから
心して 感謝して味合わなければ ばちが当たるとつくづく思う(合掌)
まだまだ 日本ミツバチ達には魅力がいっぱいで
私の書く力ではとても語り尽くせない
・白・黄・橙色などの花粉を 後ろ足の花粉かごに左右対称に上手に抱えるようにして巣に戻る
愛らしい姿
・自分の体重の半分ほどの重さの花蜜を蓄えて巣に戻る 逞しい姿
・スズメバチの襲来に、仲間のミツバチとともに巣門にて身体を一斉に震わせ一個の固体と思
わせて戦い挑む 勇猛果敢な姿
・日本ミツバチ達の目は人間に向いているのではなく、大自然に向かっているのだという
凛として気高い姿
・交尾のためだけに生きるオス蜂、また働き蜂として1ヶ月という短い一生を
精一杯に生き抜く姿
もう 日本ミツバチ愛がとまらない!
続編はまた次回へ
では、
エンジョイ!愛するミツバチたち
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