ありふれた日常

暮らしの中で

40年近くも夫婦をしていると 時には会話もなく 同じ部屋にいながら

長時間 お互いがそれぞれパソコンしていたり本を読んでいたりすることもある

そうかと思えば 夕食は一緒に済ますが 風呂に入ると

今度はそれぞれが自分の空間とする場所に引き上げて

自分の好きなことを好きな分だけ没頭している

翌朝 その時に使ったコーヒーカップやらガラスのコップなどが

水道のシンクに2つ残されているといった風景が最近の日常だ

若かりし頃は 子どももいたせいか なにが理由なのか思い出せないくらいに

しょっちゅうたわいのないことでケンカになり お互いに言い合い

口ゲンカになって 次第に2人とも無言になってしまうこともしばしばあったような気がする

普通に話がしたいのに話せない

どちらが悪いというわけでもないので 仲直りすることもできずに 日々が過ぎる

普段は 家族のとりとめのないことをあれこれと報告し合う夕食だって

旨いわけがなく 目を合わすことも 挨拶すらもろくにしない日々が何日も続いたような気がする

「ねえねえ あれなんだっけ?」「おいさー 使ったあと あれどうした?」

相も変わらず “あれそれこれ”の会話だが なにげないふわっとした時間と空間が

実は一番大事なのだということを 最近になってつくづく思い知らされている

では、

エンジョイ! ありふれた日常

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