完結 2025軽井沢ハーフマラソン

暮らしの中で

大会当日の朝5時  昨日までの荒天が 嘘のように空は晴れ渡った

しかも今日は 気温も上がり  相当に暑くなるという

マラソン初心者にとって 何もかもが初めてづくしで 不安なことばかり

「え〜い ままよ」と いつしか開き直って いざ決戦の地軽井沢へと向かった

会場には 県内外から多くの参加者が続々と集まり始めていて

その数は 応援を含み1万人を超える賑わい 若い頃なら 相当に気後れしそうだが

そこはもう67歳を越えた老人 今日は楽しむと心に決めた

スタートは 軽井沢プリンスホテルスキー場

ハーフマラソンのその距離は21.0975km 

今年も5,500人余がエントリーし 9時にスタート

合図の号砲が鳴り響いても 一団は列をなしていて なかなか前へと進んでくれない

1kmを7分程度で走り続けなければ 制限時間2時間45分以内にゴールはできない

気合を入れて前を行く参加者の脇をすり抜けては 前へ前へと進んで行く

普段練習にと走っている距離5kmまでは ちょっと苦しいが 何事もなく順調に通過

ところが 折り返し地点の11.3kmに差しかかると ここで途端に足が重くなる

自宅近くの勾配に比べれば どうってことのない単調な登り坂で

なんと足が止まり 突然歩いてしまった

しかも いったん歩くと その気持ちの良さにびっくりする

そこからがまた戦いで 歩いていちゃダメだと自分に言い聞かせてはまた走り

足が痛くなってはまた歩く 

それを何度か繰り返し 19.2km地点の給水所に着いた時 ようやく先が見えた

がんばれあとひと息だ 行け行けと飛び交う沿道の声援にも励まされ

足は前へ前へと進んだ

ゴール前では和太鼓の声援と中学生のブラスバンドの演奏にも背中を押され

なんとか苦しい苦しい21.0975kmを走り切った

この達成感は かつて本気で部活に打ち込んだあの高校時代の感動を彷彿させた

大会前の三日間の禁酒も 長く走るための今日までのささやかな減量も

今ではどうってことのない禁欲であったと思い起こせる

この経験と達成感は何事にも変え難い

まだまだできる もう少し前を向いて生活できる

そんな大きな自信が自分にもたらされた

次なる挑戦があるかどうかはわからないが 

自分としては ひとまずここで荷を下ろすことにした

ここまで生きてきた道のりよりも これからの道ははるかに短いだろうが

ずっと前を向いて進んでいきたい

ひとまずは 自分を褒めてやり 余韻に浸ろう 今はそう思っている

では、

エンジョイ ハーフマラソン これからの人生

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