わが家の愛犬「エス」の思い出

暮らしの中で

先日の「小説 星守る犬」のブログを書いていて またペットの話題を取り上げてみたくなった

幼い頃のわが家には シェパードの「エス」という名前の犬がいた

今と違って昔は  犬というのは たいてい家の外で飼われていた

わが家の「エス」も自分が小学校から帰ると それをずっと待っていたかのように

鼻を鳴らし つながれた紐が切れるかもしれないくらいに前のめりになり

何度も何度も「おまわり」をしながら散歩をせがむ

小学校の頃の自分はそれほど体も大きくなく 反対にシェパードは犬としては

ちょっと大き目だったので その散歩が実は苦手だった

シェパードのエス?

たぶんそんな事情などは 犬も知らなかったのだろうが

「エス」が 毎日毎日同じ仕草を自分に向かって繰り返していたのを思い出す

結構長い間飼っていた犬だったので老犬にもなっていたのだろうが

晩年には鼻が少し曲がっていたのも記憶している

だが  いつも元気いっぱいの犬だった

そんなある日 小学校から帰ると その「エス」が突然いなくなっていた

「あれっ?」と思いながら 夕方遅くに仕事から帰ってきた両親に聞くと

昼間突然に死んだと言う

死んだその姿を子どもに見せまいとしたのだろうが

昼間の内に山に埋めたとの話をあとで聞かされた

当時 そのことについて泣きはしなかったが

しばらくの間は ぽっかりと心に穴の空いたような日々を過ごしていたような気がする

確かに散歩は苦手だったが  毎日でなくともたまには連れ出してやり

気の済むまで散歩させて もっと花や草や土や電柱の匂いを

嗅がせてやればよかったなどと思ったものだ

犬であれ猫であれ ペットにも必ず寿命というものがあり

その別れは突然であったり 老衰によるものだったりするが たいていの場合

飼い主である自分たちが元気な内に その瞬間は訪れる

ペットを飼ったことのある人であれば 幼い頃に必ずそんな経験をしているのではないか

ペットの生き死に向き合うということは悲しいことではあるが

人間にも必ず訪れるであろう肉親との別れを想い起こさせ

優しい気持ちや他者への思いやりを必ず育むはずだ

今となっては 幼い頃の記憶がなんとも切ないが 犬を大事に飼っている今の孫たちにも

そんな優しい思いやりの気持ちが育ってくれればと 願うばかりだ

      かつての愛犬キキ  
    孫たち一家の愛犬ルキ

では、

エンジョイ! ペットのいる生活

#ペット#犬#愛犬#星守る犬

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