定年になった男たち

暮らしの中で

 

定年になった男たちというのは 家庭に戻るか趣味に走るか のどちらからしい

定年当初は 各々が 自分だけは 同じ定年となった連中とは

考え方や気の持ち方が違うなどと変なプライドと自信のようなものを持っている

その上 なぜか仕事についてもそうで いつだって どんな仕事だって

その気になれば再就職だって自分にできないはずはないなどと

これまた妙な自信を持っていたような気がする

でも実際はどうなのか

現役時代は 長年の経験と知識をもとに それこそ身を粉にして

働き続けてきたからこそ自信もあるのだが 定年という節目で

まるっきり別の社会に放り出されてみると いかに自分が無力かが分かる

どんな仕事に就いたとしても また同じような仕事に身を置いたとしても

現役時代に身を削ったような仕事などは もう絶対にないに違いない

ならばと家庭に戻り 趣味を探すにも

やっぱりプライドが邪魔してしまうということがあるようだ

勇気を出して そのプライドが取り払えれば 違った人生が始まるというのにだ

心の底では 仕事をしてやめたからといって  決して「やることがない」

とは言いたくないというのが定年者たちの本音だ

市の広報誌などを見ていると 定年退職したシニアのための

無料の講座や行事などがたくさん紹介されている

だが それが自分や同じ境遇の定年者たちのために用意されたものと分かっていても

一緒にされたくないなどと思ってしまうようだ

今まで経験したことのない趣味や仕事には きっと新たな発見があるはずだ

豊かな人生を発掘するには つまらないプライドを捨てることから始まり

ほんの少しの冒険心を持つこと そして新たな分野に足を踏み入れることが

そのきっかけとなるのだと知る

人がどう思っているかではなく 自分がどうしたいかが大事だ

ちょっとした勇気があれば 幾つになっても人は変われるのかもと 最近気づいている

では、

エンジョイ! 定年後の暮らし

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